森みどりの府議会レポートNo.26
【2007年10月】会派の視察
府議団民主党・無所属ネット会派としての行政視察で、1日目夕張市、2日目に岩見沢市を訪れました。
夕張市は財政破綻により、会社でいえば倒産をし、国による直接指導を受けながら財政再建に取り組んでいます。解消すべき赤字額は353億円、これを平成36年度までに解消する計画を立てて、懸命に取り組んでいるそうです。
夕張市は明治23年に炭鉱が開鉱して依頼の歴史をもつ炭鉱の町でした。石炭の増産とともに発展し、人口のピークは昭和35年の116,908人、その後昭和51年からの新石炭政策によって国内産の石炭需要が減少し、平成2年には最後の炭鉱が閉山し、平成19年4月現在6,536世帯12,552人となり、しかも人口の半数が60歳以上という状況です。
炭鉱閉山後、石炭産業に代わる観光の振興を行ったものの、観光産業だけでは、就労の場を確保すべくもなく、高齢化率が高い中で福祉対策に多額の財政支出が必要となるなど、財政が破綻していくのは必然だったように思います。
たとえば「夕張市の財政悪化の要因」として 破綻炭鉱会社が放置した老朽化の著しい住宅、浴場等のライフライン維持のための事業や閉山対策としての観光関連事業などを実施するための投資的経費 閉山後の社会基盤整備事業の実施に伴い公債費の負担が多額 などが挙げられているが、これらはエネルギー政策転換という国による政策転換に伴う市民生活への影響を、当該市町村のみに押し付けている結果そのものではないかと思いました。
しかし、今回「財政破綻と再建計画」について視察団に説明されたのは、総務省と北海道庁から派遣されてきた若い官僚で、まるで他人事のような説明態度に怒りを覚えました。
けれど一旦赤字再建団体になってしまった自治体としては、市税の引き上げ、職員数や給与の削減などの「再建計画」をとにかく達成していくしか道はなく、市民も職員も歯を食いしばって頑張っておられます。 その夕張市民を応援しようと、全国から市民、NPOの支援が寄せられ、「幸福の黄色いハンカチ基金」が寄附金を管理し、夕張市の地域活性化に役立つ様々な事業に助成が行われています。
医療・福祉をつないで地域づくり
財政破綻とともに、病院事業の見直しも進められ、171床の病院が19床の公設民営の診療所となりました。ただし、40床の老人保健施設が併設されています。今年2月に指定管理者を募集し、4月から病院職員70人解雇のうち40人を再雇用し、医師は3人体制で9月からオープンしたそうです。
冬になると雪に閉ざされる地域では、病院がなくなるのは生死に関わります。規模は縮小されても、存続したことに皆さん胸をなでおろしていることでしょう。
建物が大きいので、冬場の暖房費が嵩む(年間3000万円)ということで、2階、3階を閉鎖して1階のみを使用するとか、窓を二重にするなど、少しでもコストを削減して診療所を運営していこうと取り組んでおられました。
でーっかいキャベツ
昼食を摂りに入った温泉施設で地元産野菜の販売場があり見に行ったところ、でーっかいキャベツにびっくり。私の顔より大きいこのキャベツは漬物にして食べるのが一番美味しいとか。他にも背丈より大きなねぎなどもあり、広い大地で育つ野菜はこんなに大きいのかと感心してしまいました。
10月26日(金)IT先進自治体〜岩見沢市
2日目は岩見沢市の自治体ネットワークセンターでIT施策について伺いました。岩見沢市はマイナス20℃以下の真冬日が多く、北海道でも有数の豪雪地帯であり、除雪費に年間8億円もかかるのだそうです。そんな地域だからこそ、市民に情報を伝えネットワークしていくことが求められ、自治体ネットワークセンターと教育施設、医療施設、主要公共施設等を結ぶ光ファイバネットワーク網の独自整備を進めるという積極的な取り組みを行ってこられました。
ICタグを使った児童見守りシステム、市内4診療所を結ぶ病診連携、子育て中の女性をサポートする遠隔カウンセリングシステム等に加え、今はベンチャービジネスの起業化を支援するための環境整備を進めているということです。
高度情報通信機能を使った地域づくりの先進事例を目の当たりにしてきました。
